「昨日はオフだったのに、身体が重い」

「一日ゆっくり休んだはずなのに、疲れが残っている」

「休み明けの練習になると、身体がガチガチに感じる」

高校生・大学生のアスリートやMMAファイターなど、日頃から強度の高い練習をしている選手から、こうした話を聞くことがあります。

オフの日に身体を休ませることは、もちろん大切です。

疲労が強いときには、睡眠をしっかりとり、身体を動かさずに休む「完全休養」が必要なこともあります。

ただし、

「休む=一日中何もしない」だけが休養ではありません。

一日中寝ていたり、ソファで長時間過ごしたり、ほとんど身体を動かさない。

すると翌日、

  • 身体が重い
  • 筋肉や関節がこわばる
  • 股関節などが動かしにくい
  • ウォーミングアップに時間がかかる
  • 練習開始から思うように身体が動かない

そんな経験があるアスリートもいるのではないでしょうか。

そこでTRY MARK CONDITIONINGが提案したいのが、

アクティブレスト(積極的休養)

という考え方です。


目次

アクティブレスト(積極的休養)とは?

アクティブレストとは、完全に身体を止めて休むのではなく、

疲労を増やさない程度に、軽く身体を動かしながら休養する方法

です。

例えば、

  • ウォーキング・散歩
  • 軽いストレッチ
  • モビリティエクササイズ
  • 軽い有酸素運動
  • 呼吸エクササイズ

などがあります。

さらに、入浴などを組み合わせながら、心身をリラックスさせるのも休養日の過ごし方の一つです。

ここで重要なのは、

「オフの日にもトレーニングをする」という意味ではない

ということです。

身体を追い込むために動くのではありません。

回復するために動く。
そして、次の日に動ける身体へ準備する。

これが、TMCが考えるアクティブレストです。


アクティブレストの目的は「疲労をゼロにする」ことではない

アクティブレストというと、

「疲労回復のために行うもの」

というイメージが強いかもしれません。

もちろん、身体の回復を促すことも目的の一つです。

しかしTMCでは、それだけではないと考えています。

大切なのは、

休養日に身体を止めすぎず、適度に身体を動かしながら、次の練習に向けて「動ける状態」へつなげること。

ウォーキングなどの低強度運動で身体を動かす。

ストレッチやモビリティで、股関節・胸郭・肩甲骨などを無理のない範囲で動かす。

呼吸を整える。

身体を温める。

こうした刺激を軽く入れることで、

血流を促し、身体のこわばりを減らし、身体を動かしながら、翌日の練習に向けた準備をしていく。

アクティブレストは、

「疲労を完全にゼロにする方法」ではなく、「回復を促しながら次に動ける状態をつくる方法」

と考えると分かりやすいと思います。


なぜ休み明けに身体がガチガチになるのか?

例えば、

土曜日|ハードな練習

日曜日|OFF

月曜日|練習再開

というスケジュール。

日曜日に一日中寝ていたり、長時間座ったまま過ごしたりすると、普段の練習日に比べて身体を動かす時間が大きく減ります。

その状態から月曜日になって、

「さあ、練習しよう」

と身体を動かす。

すると、

「身体が重い」

「股関節が動きにくい」

「身体が固まっている感じがする」

「ウォーミングアップに時間がかかる」

と感じることがあります。

だからこそ、休養日にも身体の状態に合わせて少しだけ動く。

休ませながら、身体を止めすぎない。

これがアクティブレストのポイントです。


アクティブレストで大切にしたい3つのこと

① 血流を促す

ウォーキングや軽い有酸素運動などで身体を動かすことで、活動している筋肉を中心に血流が増えます。

ただし、

「血流を良くすれば疲労がすべて取れる」

ということではありません。

大切なのは、

身体を追い込まない程度に動かし、循環を促しながら回復につなげていくこと。

息が上がるほど走ったり、疲労が残るほど運動したりする必要はありません。

アクティブレストは、あくまで休養です。

② 身体を動かし、可動性を保つ

TMCが特に大切にしている部分です。

アスリートに必要なのは、

「疲れていない身体」だけではなく、「動ける身体」です。

例えば、

股関節。

胸郭。

肩甲骨。

足首。

休養日に軽いストレッチやモビリティを取り入れ、無理のない範囲で身体を動かしておく。

筋肉を強く伸ばし、無理やり可動域を広げる必要はありません。

身体を気持ちよく動かし、休み明けの動きにつなげておく。

これが翌日の練習への準備になります。

③ 次の日に「動ける状態」をつくる

最終的な目的はここです。

日曜日にアクティブレストを行う目的は、

日曜日に運動したという満足感を得ることではありません。

月曜日の練習で、

「身体が軽い」

「動き出しがいい」

「股関節が動きやすい」

「スムーズに練習に入れる」

そんな状態へつなげるためです。

つまり、

土曜日|トレーニング・試合

日曜日|休養+アクティブレスト

月曜日|動ける状態で練習へ

この流れをつくる。

アクティブレストは、次のパフォーマンスに向けたプレアクションでもあります。


24時間のうち、30分だけ身体のために使う

アクティブレストというと、

「せっかくの休みなのに、また運動するの?」

「オフの日くらい何もしたくない」

と思う人もいるかもしれません。

でも、アクティブレストは休日をトレーニングの日に変えるものではありません。

例えば、日曜日が完全OFFだったとします。

1日は24時間あります。

そのうち、

20〜30分だけ、身体のために使ってみる。

散歩する。

軽く身体を動かす。

ストレッチをする。

呼吸を整える。

それだけです。

30分使ったとしても、

残りは23時間30分。

家族や友人と出かけてもいい。

映画を観てもいい。

ゲームをしてもいい。

昼寝をしてもいい。

もちろん、家でゆっくり過ごす時間があってもいい。

休日のすべてを身体のケアに使う必要はありません。

むしろ、

24時間のうち、たった30分だけ次の日の身体のために使う。

そう考えると、アクティブレストへのハードルはかなり下がるのではないでしょうか。

そして、その30分を、

「トレーニング」ではなく「翌日の準備」

と考えてみてください。

日曜日に30分だけ身体を動かして、残りの時間は自分の好きなことをして心身を休ませる。

アクティブレストで大切なのは、休日まで頑張ることではありません。

休みながら、次に動ける身体を準備しておくこと。

これもアスリートの休養の一つの考え方です。


競技によって「動かしておきたい場所」も違う

TMCがアスリートのコンディショニングで大切にしている部分です。

例えばMMA。

構え、ステップ、打撃、組み、タックルなど、全身の連動が必要になります。

股関節だけ動けばいいわけではありません。

足部 → 股関節 → 体幹 → 胸郭 → 肩甲骨

と身体が連動して動くことが重要です。

レスリングでも、

構え、ステップ、組手、タックル。

空手なら、

構え、突き、蹴り、ステップ。

競技によって必要な動きは違います。

だからこそ休養日にも、

自分の競技でよく使う身体の部分を、無理のない範囲で軽く動かしておく。

これもアクティブレストの考え方の一つです。


TMCがおすすめするアクティブレスト6選

特別なことをする必要はありません。

むしろ、

「少し物足りない」くらいで終わること

がポイントです。

① 20〜30分程度のウォーキング・散歩

息が上がるほど頑張らず、気持ちよく歩けるペースで行います。

外を歩くことで、身体だけでなく気持ちを切り替える時間にもなります。

② 軽いストレッチ

股関節、胸郭、肩甲骨、足首など、普段の練習でよく使っている部分を中心に軽く動かします。

強く伸ばしすぎず、気持ちよく動かせる範囲で十分です。

③ モビリティエクササイズ

筋肉を伸ばすだけではなく、関節をさまざまな方向へ無理なく動かします。

翌日の競技動作につながる部分を中心に行うのもおすすめです。

④ 呼吸エクササイズ

ゆっくりと呼吸しながら胸郭を動かし、身体の緊張を抜いていきます。

ハードな練習が続いているときこそ、身体を「頑張る時間」から切り替えることも大切です。

⑤ 入浴

シャワーだけではなく、湯船につかって身体を温めながらリラックスする時間をつくります。

⑥ サウナ

サウナが好きな場合は、リラクゼーションの一つとして取り入れる方法もあります。

ただし、発汗による脱水には注意が必要です。

練習後や減量中などは特に、水分状態や体調を考えながら無理のない範囲で利用しましょう。

すべてをやる必要はありません。

例えば、

20分散歩する

お風呂に入る

10分程度ストレッチする

これくらいでも十分です。


アクティブレストより大切な「回復の基本」

ここで間違えてほしくないことがあります。

アクティブレストをすれば、

「睡眠時間が短くても大丈夫」

「食事が適当でも回復できる」

ということではありません。

身体の回復には、

  • 睡眠
  • 食事
  • 水分補給
  • 休養

という基本があります。

特に高校生・大学生など、練習量の多いアスリートほど、この基本を疎かにしてはいけません。

睡眠時間を削ってウォーキングする必要はありません。

まずはしっかり寝る。

しっかり食べる。

水分を補給する。

そのうえで、

身体の状態に合わせて20〜30分程度、軽く身体を動かす。

この順番です。


完全休養が必要な日もある

アクティブレストをすすめているからといって、

「オフの日は必ず動いた方がいい」

ということではありません。

例えば、

  • 強い疲労が残っている
  • 睡眠不足が続いている
  • 体調が悪い
  • 身体に痛みがある
  • 試合や連戦によるダメージが大きい

そんなときは、無理に動かず完全休養を選択することも必要です。

重要なのは、

完全休養かアクティブレストか、どちらが正しいかではありません。

その日の身体に、

「今日は何が必要なのか?」

を考えることです。

休むこともコンディショニング。

軽く身体を動かすこともコンディショニング。

休養方法を選択すること自体が、コンディショニングの一部です。


オフの日から、次のパフォーマンスへの準備は始まっている

強くなるためには、トレーニングが必要です。

しかし、

トレーニングだけがパフォーマンスをつくっているわけではありません。

練習する。

疲労する。

休養する。

回復する。

身体を整える。

そして、また良い状態で練習する。

このサイクルを繰り返していくことが大切です。

だからオフの日も、

「何もしない日」ではなく、「次に向けて身体を整える日」にすることができます。

もちろん、本当に疲れている日はしっかり休む。

一方で、一日中じっとしていると身体が固まりやすい選手なら、

歩く。

身体を動かす。

ストレッチする。

呼吸を整える。

お風呂に入る。

そんなアクティブレストを取り入れてみる。

1日24時間。

そのうち30分だけ、次の日の身体のために使う。

残りの23時間30分は、心身を休めたり、好きなことをしたり、自分の時間として過ごす。

そう考えれば、オフの日の過ごし方も少し変わってくるのではないでしょうか。

休むために動く。
回復を促すために動く。
そして、次の日に動ける身体へつなげる。

これが、TRY MARK CONDITIONINGが提案するアクティブレストです。

休養も、コンディショニングの一部。

オフの日から、次のパフォーマンスへの準備は始まっています。

整えることも、勝負の準備。


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TRY MARK CONDITIONINGより

加藤 健治(かとう けんじ)
スポーツトレーナー/整体師歴20年
TRY MARK CONDITIONING 代表

トップアスリートのパフォーマンスケアから、
がんばる大人の肩こり・腰痛まで。
“また動ける体”づくりをテーマに、
スポーツも日常も支えるケアを行っています。

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